Be Closer
すべてのガイド朝もやの遊歩道で、木の道標のそばにスマートフォンを持つ手Privacy & Trust

位置情報の履歴は誰に見えるのか、落ち着いて整理する

Portrait of Daniel Reyes, who writes the privacy and technology guides for Be CloserDaniel Reyes 読了目安 9分

位置情報の履歴とは、端末が通ってきた場所の記録であり、いま現在地を見せるリアルタイム共有とは別のものです。家族向けのアプリでは、同じグループにいる人だけが見られ、保存期間はアプリの設定によって決まります。誰が何を見られるのか、どれくらい残すのかを、使い始める前に家族で決めてください。

位置情報の共有についていただく質問は、そのほとんどが実は履歴の話です。地図の上に光る点、つまりいまここにいるという事実については、多くの方が落ち着いて受け止められます。ところが、先週の木曜日にどこへ行ったかの一覧となると、まったく別のものに感じられます。その感じ方は、私はとても妥当だと思います。

やっかいなのは、この二つが会話の中でも設定画面の中でも、ひとまとめに扱われがちなことです。片方に同意したつもりで、もう片方まで静かに始まっている。信頼が崩れるときは、たいていこの順番で起きます。

この記事では、その二つを分けて考えます。履歴とは何か、誰に見えるのか、どれくらい残るのか、本当に役に立つ場面はどこか。そして、私が自分の家で使い始める前に必ず決めておきたい短い取り決めをご紹介します。

リアルタイムの位置と履歴は別のものです

リアルタイムの位置は、ひとつの問いにだけ答えます。この端末はいまどこにいるか。点はひとつで、更新され、前の値を上書きします。地図を閉じてしまえば、あとに読むものは残りません。

履歴が答えるのは別の問いです。この端末はどこを通ってきたか。時刻のついた点が並んで保存されます。点が上書きではなく保存された瞬間から、それは履歴の領域です。そして、そこに必要な取り決めは、リアルタイム共有のものとは違います。

  • リアルタイム共有。 いまだけです。待ち合わせ、移動の様子の確認、人混みでの合流に役立ちます。
  • 直近の軌跡。 一日か二日ぶんの動きです。行動をたどり直したり、置き忘れた端末の場所を探したりするのに向いています。
  • 長期の履歴。 数週間から数か月ぶんの場所と時刻です。役に立つ場面はまれで、慎重に考える価値があります。

そもそもスマートフォンがどうやって自分の位置を割り出しているのかについては、スマホが場所を知る仕組みで専門用語を使わずに説明しています。この記事は、その位置がそのあとどう扱われるかの話です。

誰に見えるのか

同意を前提にした家族向けアプリでは、答えは短く済みます。同じグループにいる人だけで、それ以外の誰にも見えません。誰が入っているかは全員に見えていて、一覧に出ないまま地図にいる人が存在する、ということはありません。この見えていることそのものが設計であって、付け足しの機能ではありません。

それでも、どのアプリについても確かめておきたい点は残ります。私たちのアプリも例外ではありません。グループの中で、リアルタイムの位置だけでなく履歴まで見られるのは誰か。自分自身の履歴を自分で確認できるか。グループを抜けたとき、保存されたものはどうなるか。履歴は最初から有効なのか、それとも自分で選ぶのか。

どの位置情報アプリにも確かめたい四つの問い

  • グループの中で、リアルタイムだけでなく履歴まで見られるのは誰ですか。
  • 他の人から自分がどう見えているかを、自分で確認できますか。 できないなら、それが答えです。
  • どれくらい保存され、自分で消せますか。
  • 誰かがグループを抜けたとき、何が起きますか。

Be Closer は無料でダウンロードでき、13の言語に対応し、App Store と Google Play を合わせて15万件を超える評価で4.4の評価をいただいていて、ダウンロードは10M以上です。履歴を預けてよい理由は、そこにはありません。理由は、グループの一覧も設定も全員が同じものを見られるので、見られている側にとって意外なことが何も起きない、という一点にあります。

履歴はどれくらい残るのか

保存期間は、確認を忘れられがちな数字です。二日ぶんの動きを保つアプリと、二年ぶんを保つアプリは、同じ言葉を使いながらまったく違うことをしています。よく聞かれるので、この点だけを扱った記事も用意しました。位置情報の履歴はどれくらい保存されるのかをご覧ください。

私の考えは単純です。必要な用が足りる、いちばん短い期間にしてください。多くのご家庭にとってその用とは、置き忘れた端末やその日の行動をたどることで、必要なのは一日か二日であって、ひと季節ではありません。長く残すことが不健全だというのではなく、役に立つ場面がまれなわりに、大切な人についての情報が積み上がっていくというだけのことです。

先月の軌跡を開く場面を具体的に言えないなら、先月の軌跡は必要ありません。

本当に役に立つ場面

役に立つ場面は確かにあります。それを認めないままでは、この話全体が不誠実になります。直近の軌跡は、長い一日のどこかで置いてきた端末を探す最短の方法です。宅配の担当者が本当に玄関まで来たのかもはっきりします。散歩がいつもより長引いたとき、高齢の親がふだん通る道を確かめられます。これは監視ではなく安心の側の使い方です。

  1. 1置き忘れた端末やかばんを探す。 最後に記録された点から逆にたどり、その場所へ電話をかけます。
  2. 2あとから到着を確かめる。 送り届けは済んだか、勤務は始まったか、通院にはたどり着けたか。
  3. 3遅れの理由を知る。 問い詰めるためではなく、心配すべきか、夕食を二十分あとにするだけでよいかを判断するためです。

この一覧に入っていないものに注目してください。大人の行動を確かめること、中高生の話が本当かどうか試すこと、誰かの一週間の全体像を組み立てること。これらは用途ではなく習慣で、得られるものより失うもののほうが大きくなります。見張っているように感じられ始めたなら、保存期間を延ばすよりも、中高生と位置情報の話を先に読んでいただくほうがよいと思います。

大切な家族との距離を、少しだけ縮めましょう。

無料でダウンロードできます。1分ほどでサークルの設定が完了します。マップを見られるのは、あなたが招待した人だけです。

先に決めておきたい取り決め

履歴は、退屈で、双方向で、短いときにうまく働きます。地図をきっかけに気まずくなったご家庭の話を伺うと、この三つのどれかが欠けています。取り決めは一度、やさしい言葉で書き出して、事情が変わったら見直してください。

そのまま使える一文の取り決め

  • グループにいる人は、全員がグループの一覧を見られます。 隠れた参加者は作りません。
  • 私があなたについて見られることは、あなたも私について見られます。
  • 履歴は、本当に役に立つ範囲でいちばん短くします。
  • 履歴は理由があるときに見るもので、日課にはしません。
  • 誰でも見直しを言い出せて、そのときは必ず話し合います。

最後の一文が、ほかの四つを合わせたよりも働きます。見直せる決まりは、守られる決まりだからです。この形が合うと感じたら、一言で伝わる家族のプライバシールールに例をいくつか載せています。午後のあいだだけ外れることを一件の出来事にしない方法は、位置情報共有を一時停止するにまとめました。

ついでに、正直な限界も声に出して共有しておいてください。履歴は、そのとき端末の通信と電池が許した範囲でしか残りません。ですから空白は不審ではなく、ふつうのことです。そして保存された点が示すのは端末がどこにあったかであって、その人が何をしていたかではありません。地図はひとつの材料で、本当のことは会話のほうにあります。

空白、電波の届かない場所、軌跡が完全にならない理由

保存された軌跡は、いかにも正確そうに見えます。だからこそ注意書きが要ります。軌跡は、端末が記録して送れたぶんだけで組み立てられていて、その両方が日常の中でよく失敗します。

  • 電波がない。 地下、エレベーター、山あいの道、厚い建物の中では、更新が誰にも届きません。
  • 電池が少ない。 残量が減ると端末は背面の動作を抑えますし、切れてしまえば何も記録されません。
  • かばんの中で屋内にある。 位置はあいまいになり、点が一本向こうの通りへずれることもあります。
  • 機内モード。 端末の中では位置がわかっていても、通信が戻るまで外へは出ていきません。

ですから公園を横切るまっすぐな線は、たいてい歩いた跡ではなく、二つの点を推測でつないだものです。抜けている一時間は、たいてい地下やトンネルか電池であって、謎ではありません。地図が示すのは端末が報告した場所であって、その人がいた場所ではありません。この区別を軽く持っておくだけで、要らない動揺の大半を避けられます。

精度の説明を丁寧に読むべき理由も同じです。最大95%の精度というのは、空がよく見える良好な条件での話です。屋内、地下、ビルの谷間ではそれより落ちますし、いちばん落ちるのは、その人がふだんと違う場所にいるときだったりします。

不意打ちにしない始め方

設定そのものは数分で終わります。半年後にこれが問題なく続いているかどうかを決めるのは会話のほうです。ですから会話を先にして、しかも結果をあとから伝えるのではなく、全員がその場にいる状態で行ってください。

  1. 1一緒に開きます。 それぞれが自分の端末を持ちます。外出中の人の代わりに設定を済ませることはしません。
  2. 2自分がどう見えているかを見せます。 他の人から見た自分の画面を開いて、説明ではなく実物で示します。
  3. 3履歴はリアルタイム共有と分けて決めます。 別の問いなので、答えも別でかまいません。
  4. 4保存期間を合意します。 名前を挙げた用途に足りる、いちばん短い設定にします。
  5. 5見直す日を予定に入れます。 三か月で十分です。見直される設定は、受け入れられる設定になります。

家族の誰かが乗り気でないなら、それは障害ではなく有用な情報です。何が気になるのかを具体的に聞いてください。十のうち九は、リアルタイムの位置ではなく履歴のほうです。それなら、リアルタイム共有だけを使い、軌跡は短くしておけば済みます。半分の人が不満を抱えたまま完全にそろえるより、全員が納得した小さな形のほうが長持ちします。

そこに書かれている本人にとって、意外なことが何もない。これが、私たちが位置に関わる機能を作るときに毎回あてている確かめ方です。検討中のアプリがあるなら、私たちのものも含めて、同じ確かめ方をしていただければと思います。

ご家族から

Portrait of Daniel Reyes, who writes the privacy and technology guides for Be Closer
Daniel Reyes
Privacy, Trust & How It Works

Daniel covers privacy, consent and the technology under the hood. A dad who reads the settings screens so you don't have to, he believes the best family tech is the kind you can explain to your kid in one sentence, and that nothing should ever be tracked in secret.

Our guides are written by Be Closer's editorial voices and reviewed by the team behind the app. Questions? support@becloser.com

はじめませんか

大切な家族との距離を、少しだけ縮めましょう。

無料でダウンロードできます。1分ほどでサークルの設定が完了します。マップを見られるのは、あなたが招待した人だけです。