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はじめてのひとり運転。段階を決めておくという考え方

Portrait of Daniel Reyes, who writes the privacy and technology guides for Be CloserDaniel Reyes 読了目安 9分

考え方はひとつです。できることを増やすのは、その場の気分ではなく決めた日程に沿って。最初にどの道を、どの時間帯に、誰を乗せて走ってよいかを書き出し、数週間ごとに広げていきます。確認は電話ではなく到着の通知で行い、はじめての小さな接触は鍵を取り上げる理由ではなく、一緒に振り返る材料として扱ってください。

免許を取ったばかりの家族が、はじめてひとりで車を出していったあとの家には、独特の静けさが残ります。助手席に指導する人はおらず、後ろから危ないところを教える声もありません。運転する本人と、車と、これまでは練習のたびに手元へ戻ってきていた鍵だけです。

その落ち着かなさには、意味があります。運転をはじめて最初の数か月は、その後のどの時期よりも慎重に扱う価値がある期間だと、各国の交通の安全に関わる機関が広く伝えています。無謀だからではありません。見てくれる人がいない状況での判断は、見てくれる人がいない状況でしか身につかないからです。リスクをなくすことはできませんので、少しずつ、取り返しのつく大きさで経験してもらうという形になります。

ここでは、その最初の時期の進め方をまとめます。段階を決めた取り決め、束縛のように感じられない確認の形、そして小さな失敗が起きたときの対応です。

最初の数か月を、なぜ分けて考えるのでしょうか

教習の期間は、定義からして誰かが横にいます。見て、助言して、必要なら手を添えてくれる人がいます。ひとりで運転をはじめると、それが一度になくなります。操作そのものと、それまで隣の大人が担っていた判断とを、同時に引き受けることになるわけです。どこで距離を多めに取るか、この交差点に入ってよいか、相手の車の不用意な動きにどう反応するか。

各国の機関が広く伝えているのは、ひとりで走りはじめた最初の数か月が、その後のどの時期よりも慎重さを要する期間だということ、そして同乗者が増えるほど、夜間に走る時間が増えるほど、その傾向が強まるということです。ひとりで運転させないほうがよいという話ではありません。免許を受け取った日にすべてを一度に解禁するのではなく、経験が積み上がるのに合わせて広げていくほうが理にかなっている、という話です。

ですから、取り決めの目的はすべての失敗を防ぐことではありません。判断が育つ前に、難しい条件へ一度に放り込まないことです。夜、複数の同乗者、はじめて通る高速道路。この三つを後回しにするだけで、最初の数か月はずいぶん違ってきます。

段階を決めた取り決めとは、どんなものですか

うまくいく形には共通点があります。書き出してあること、何かあってからではなく最初の運転の前に合意してあること、そして口論ではなく日程で見直されること。内容は三つに絞れます。どの道を、いつ、誰と。

まずは、実際に一緒に走ったことのある道からです。通学や通勤の道、何度か送り迎えで通った友人の家までの道。はじめての道、とくに高速道路や車線の多い市街地は後回しにしてください。合流や車線変更が、考えなくてもできるようになってからで十分です。日本の住宅街には対向が難しい細い道も多く、そこも慣れた道から順にしていくのがよいと思います。

時間帯

夜の運転は、はじめたばかりの人にとって条件が重なります。見えにくく、疲れやすく、周囲の運転も昼間とは違います。最初の数週間は日のあるうちだけと決めて、慣れるにつれて広げていく家庭が多いです。信用していないという意味ではなく、難しい条件を後ろに回すという意味です。

同乗者

友人が何人も乗った車は楽しいものですが、はじめたばかりの運転者にとっては条件が一段上がります。音が増え、注意が散り、少し格好をつけたくもなります。最初はひとりで、あるいはきょうだいのような慣れた相手ひとりまで。人数を増やすのは、しばらく走ってからにしてください。

時期時間帯同乗者
1〜4 週目一緒に走った道だけ日中のみなし
5〜8 週目近隣の慣れた道を追加夕方までに帰宅慣れた同乗者ひとり
9〜12 週目近隣の道はおおむね可決めた時刻までに帰宅最大ふたり
3 か月以降高速道路を少しずつ追加家庭の通常の時間一緒に見直す

段階を紙に書き、日付を添えてください。そして、その日程そのものを取り決めとして扱ってください。次に広がる日が分かっていれば、前倒しを求める理由がそもそも生まれにくくなります。

見張らずに確認するには、どうしますか

そろそろ着くころだと思って電話やメッセージを送りたくなりますが、これは向きが逆です。運転中に画面を見る習慣を教えてしまうことになり、防ぎたかったことより危ない状態を招きます。よい形の確認は、運転中の端末を関係のないものにします。

登録した場所に着いたときだけ自動で届く到着の通知であれば、学校でも職場でも自宅でも、どちらも端末に触れずに済みます。車側の機器を使っているご家庭であれば、急な減速や長い停車も同じ通知の形で分かりますので、電話をかけなくても様子が見て取れます。

確認したいのは運転の中身ではなく、無事に着いたかどうか、そして着かなかったかどうかです。

もう半分は、対称にしておくことです。こちらの到着も相手から見えるようにしておくと、片側だけを見張る仕組みではなく、家族の習慣として成り立ちます。この考え方は子どもの現在地の共有についてで書いたとおりで、歩いていた時期よりも、運転をはじめた時期のほうがむしろ効いてきます。

  • 通知は数か所に絞ってください。地図を常に眺める形にはしないほうが、お互いに穏やかです。
  • 遅れているときは電話ではなくメッセージにしてください。車が動いている可能性があるうちは、なおさらです。
  • こちらの到着も相手に見えるようにしてください。
  • 関係のない口論の場面で、位置の話を持ち出さないでください。役に立つ仕組みが、いちばん早く嫌われる使い方です。

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最初の数週間で効くこと

  1. 1最初の二週間ほどは、走ったあとに短く振り返ってください。 問いただすのではなく、「さっきの合流はどうでしたか」くらいの三十秒の会話です。
  2. 2車のほうを整えておいてください。 きれいな窓、切れていないライト、固定された端末のホルダー。説教より効きます。案内に使うなら、手に持たせない形にしてください。
  3. 3自分の運転を見せてください。 信号待ちで親が画面を見ていれば、それは普通のことだと伝わります。
  4. 4何もなかった日をほめてください。 「今日は何もなかったですね」と口に出す価値があります。何も起きない運転こそが目標なのに、ほめられる機会がほとんどありません。

はじめて小さくぶつけた日に

駐車場から出るときにこすった、渋滞で軽く追突した。運転をはじめれば、多くの人がいつか通る場面です。そのときの反応が、次に何かあったときに正直にすぐ話してくれるかどうかを決めます。へこみそのものより、そちらのほうがずっと大事です。

最初の一件への向き合い方

  • 何より先に、けががないかを聞いてください。何が起きたかを聞くのは、そのあとです。
  • 内心はどうあれ、声だけは落ち着けてください。今回の反応が、次回に連絡が来るかどうかを決めます。
  • 落ち着いてから、経緯を一緒に振り返ってください。学びが生まれるのはここです。
  • 低速での正直な失敗に対して、自動的に鍵を取り上げるのは避けてください。その対応は、無謀な運転のために取っておくものです。
  • 段階の取り決めを凍結するのではなく、一緒に見直す機会にしてください。

落ち着いて扱われた小さな事故は、その後の運転を慎重にします。強く責められた小さな事故は、次を隠す運転者をつくります。家族にとって困るのは、明らかに後者のほうです。

これまでの見守りとのつながり

ひとりで運転することは、はじめてひとりで歩いた日や、はじめてひとりでバスに乗った日と地続きにあります。やり方も同じです。取り決めをはっきりさせる、常に確認するのではなく到着の通知にする、できることは日程に沿って広げる。はじめてのひとりバスを通ってきたご家庭であれば、目新しいことはほとんどないはずです。速さと結果の重さが変わっただけです。

それから、守る対象は運転する人だけではありません。車そのものにも小さなトラッカーを一つ置いておくと、万一動かされたときの手がかりになりますし、長い移動で端末の電池が切れたときに車の場所を確かめる手段にもなります。見守りとは別に、それだけで役に立つものです。

ご家族から

Portrait of Daniel Reyes, who writes the privacy and technology guides for Be Closer
Daniel Reyes
Privacy, Trust & How It Works

Daniel covers privacy, consent and the technology under the hood. A dad who reads the settings screens so you don't have to, he believes the best family tech is the kind you can explain to your kid in one sentence, and that nothing should ever be tracked in secret.

Our guides are written by Be Closer's editorial voices and reviewed by the team behind the app. Questions? support@becloser.com

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